矯正歯科治療
矯正治療では、一般的に歯並びの不正を治す治療のことをいいますが、単に見かけだけをきれいに並べるだけではありません。
顔の形、かみ合わせ、更には前身の健康に影響の治療にもつながります。
現代の日本人は歯並びが悪くなる傾向にあるといわれています。
健康で美しい笑顔とその維持のために、矯正治療はとても有意義な治療です。
矯正治療が必要な歯並び
問題のあるかみ合わせとしては、主に上顎前突、下顎前突、開こう、そう生といったものがあります。
上顎前突は、いわゆる出っ歯です。
審美的な問題はもちろん、それ以外にもきちんと発音ができなかったり、虫歯や歯周病になりやすいなどの問題点があります。
下顎前突は、受け口ともいわれるもので、下の前歯が上の前歯より前にかむ状態のことをいいます。
下顎の成長そのものが大きすぎる場合、外科矯正といって、顎の骨を切って、上下のかみ合わせをあわせる治療が必要なこともあります。
開こうは、かんだ際、前歯の上下に歯の隙間がある状態のことを言います。
見た目はきれいな場合が多いですが、奥歯の負担が大きくなるため、早期の治療が望ましいです。
そう生は、歯並びがちぐはぐの状態をいいます。
歯並びが悪いため、歯磨きの際に細部までいきわたりにくく、歯や歯周病が進行しやすいといわれています。
矯正治療の流れ
〔1〕診断
治療の前に、歯の状態を確認するため、エックス線写真、口腔内写真などをとり、診断を行います。
〔2〕歯の移動
歯にブラケット、バンド、ワイヤーと呼ばれるものを装着し、歯に強い力をかけて正常な位置に治していきます。
強い力がかかるため、人によっては強い痛みを感じることもありますが、1週間ほどで痛みは徐々に少なくなっていきます。
その後、約1か月ごとにワイヤーをはずし、都度適切な状態に調整していきます。
〔3〕保定期間
歯の移動が落ち着くと、いよいよワイヤーを外します。
しかし、外すと今度は逆戻りしてしまうため、今度は保定装置で、現在の状態を維持していきます。
〔4〕治療終了
保定期間が終わると治療が終了です。
美しい歯並びで、その後の生活をお楽しみいただけます。
咬合誘導
咬合誘導とは、乳歯や永久歯がはえ揃ってしまう前に、今後のかみ合わせの状態が思わしくないと予想される場合、乳歯を抜歯したり、先にはえた永久歯を矯正するなどして、良いかみ合わせにしていく方法です。
最近の子供は、固い物を食べなかったり、かまないで食べたりするため、顎の骨の発育が悪く、かみ合わせが悪くなるなったといわれています。
子供の段階で治療することで、正常な発育をし、永久歯の際に矯正治療を回避することに繋がります。
小矯正(MTM)
小矯正(MTM)とは、お口の一部分の矯正治療のことをいいます。
前歯の1本だけとか、奥歯の歯並びを変えたいといった場合にその部分だけ矯正治療を行います。